ニューサイラン(ニュー西蘭、原産地であるニュージーランドを「新西蘭」と書くところから)、ガーベラ、スプレーストック、の3種を盛り花の直立型に生けました。ニューサイランの葉3本を主枝、副枝、つなぎの枝とします。ニューサイランは固めに丸めてしばらく待つと癖をつけることができますので、主枝と副枝は形良く棚引くような癖をつけます。つなぎの枝は主枝と副枝に似てもおもしろくないので、葉の下側に正中の切れ目を入れて、葉の先端をくぐらせて、輪っかを形作ります。次にガーベラ3本を生けますが、主枝の添え枝のガーベラは添えつつも前を向くように生けると姿が綺麗で、一方、客枝のガーベラとつなぎのガーベラは型通りの配置としました。ところがそれではありきたりなので、客枝のガーベラを思い切って左に持ってきてしまいました。そのうえ、つなぎのガーベラは背を低くして合間から半分ほど顔を覗かせます。ガーベラの花は大きくて印象が強いので3本ともまともに正面に出すよりは、1本は控えめなほうが変化をつけることができます。あとは白いスプレーストックを右側に前から奥に生けます。棚引いた主枝と副枝のニューサイラン、輪っかになったニューサイラン、そこにガーベラとスプレーストックの紅白が加わって細部まで配慮の行き届いた洒落たいけばなとなりました。
10月31日と11月1日の両日は医学部祭(金剛祭)にて華展を開催します。






次の写真小原流のページに戻る