サツキバイ(五月梅)、シャクヤク(芍薬)を瓶花(へいか)に直立型に生けました。サツキバイはバイカウツギが本当の名前ですが、5月頃に開く花が梅に似ていることから、華道の世界ではサツキバイの名で親しまれているそうです。このサツキバイを主枝と副枝に生けます。安定した形で立たせるには枝の下端にしっかりとした横木をつけるのが大事ですが、一方でサツキバイの細くてしなる枝には横木をつけにくいのも事実です。葉と蕾が鬱蒼としているので適宜落として幹を露出させるとスマートです。今回は主枝と副枝の空間にもう1本サツキバイを中間枝として入れてみました。次にシャクヤク3本のうち1本を客枝に、1本をちょっと高くして主枝に添え、もう1本は低くして合間に生けます。仕上がったのちに落ち着いて眺めると、サツキバイの白い花が可憐です。ちょうど本日大勢参加してくださった新入部員の皆さんにぴったりの可愛らしさです。シャクヤクの花が開花するとまた豪華な印象を付け加えてくれることでしょう。

次に、盛り花の直立型に生けかえました。サツキバイを主枝、副枝、中間枝に生けます。シャクヤクの3本のうち1本を客枝として、2本を奥と真ん中に高低をつけて生けます。客枝の足元にシャクヤクの葉を受けるように生けると見違えるように洗練された印象となります。

































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