五月梅(サツキバイ)、スカシユリを「傾斜型」に生けました。五月梅は、5月になるとウメに良く似た花を咲かせるので華道の世界ではこのように呼ばれますが、一般的にはバイカウツギと呼ばれるそうです。主枝に五月梅を生けますが、葉が魚の骨のように左右対称に茂っていますので、思い切って落として密と疎のメリハリをつけ、一部は枝の地肌をみせます。主枝を生けたときに上を向いている方向に花(と花のつぼみ)を残しておくと姿が綺麗です。副枝も五月梅、真横よりも少し後ろに向けるのは基本ですね。スカシユリ2本を客枝と中間枝に生けます。つぼみが多すぎて鬱蒼とするので、可哀想ですが1-2個ずつ落とします。ここまでで五月梅の主枝・副枝、スカシユリの客枝・中間枝の枠組みはできました。これからの仕上げが力量の問われるところです。長めの枝の五月梅の葉を落とし、枝を矯めて弯曲させたのち、中央あたりに生けますが、場所・角度を上手に選ぶと、五月梅の表情が輝きます。もう1本の短い五月梅は一番前の足元です。
五月梅4本、スカシユリ2本のシンプルな構成だけに、隅々にまで神経を行き届かせて、1本1本の姿をすっきり引き立てます。























一昨日5月27日に生けた五月梅(サツキバイ)とスカシユリの蕾がほころび、花が咲いてきました。彩り鮮やかです。






小原流のページに戻る 次の写真