2018年5月31日大勢の新入部員を迎えていけばなをしました。
ナツハゼ(夏櫨、オオハゼとも)、シャクヤクの2種を盛花の直立型に生けました。ナツハゼを主枝、副枝に生けます。鬱蒼とした葉をすっきり落として幹をのぞかせ、先端に葉を残すのがよいです。先端の葉に少し紅葉があって彩りを添えてくれます。ナツハゼの小さな実がついているのも愛らしいです。さてもう1本のナツハゼを中間枝としてどこに生けるかがポイントです。とりあえず、シャクヤク3本を客枝、中間高、中間低に生けますが、中間低に大きく咲いた花を配置するのは基本通りです。さてそこで中間枝のナツハゼを真ん中やや左の空間にすっと立たせますと、高低のメリハリが良い感じに奥行きを作ります。さらにだめ押しで客枝のシャクヤクの右足元にシャクヤクの低い葉を生けて水面を少し隠します。これによって作品全体が引き締まります。落ち着いて全体を見ると、役枝のしっかりした構成の中に、ナツハゼの幹を覗かせた姿と葉の先端の色づき、シャクヤクの葉の青々とした緑、そしてなんといってもシャクヤクの豪華な花が競演しています。ちなみにナツハゼは自生しているもの採取してくるので高価な花材だそうです。使わせていただいて感謝しております。


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