華道部として2017年初回のいけばなです。
アジサイ(ガクアジサイ)、スカシユリ、ドラセナの3種を盛花の直立型に生けました。ちなみにガクアジサイはメダシアジサイ(芽出し紫陽花)とも呼ばれます。アジサイは今の冬の季節には地味な佇まいですが、6月頃には開花して百花繚乱の姿を見せてくれます。ですので「芽出し紫陽花」という名前は、今まさに息吹いて芽が萌え、数ヶ月後の華やかな開花を予感させるという趣のある名前ということになります。さてアジサイ5本を主枝、副枝、繋ぎの枝・添え枝に生けます。主枝の位置は基本の通り後方ですが、できるだけ矯めて、やや前に傾けるとよい表情を見せてくれます。スカシユリ2本を客枝と後方の中間枝に生けますが、両者が接近し過ぎないでやや離して生け、しかも横に広がらない縦姿に生けると格好が良い。ドラセナの葉4枚ほどをうまくまとめて真ん中の空間に、横に広がらないよう縦に生けると引き締まります。さらにドラセナの1枚を前の足元に生けます。ドラセナは全体に前に位置させると足元の剣山を隠してくれます。折から寒さの厳しい一日ですが、もう花は春に向けて生命力を宿しています。


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